こんばんは。
“ちびぼうず”です。
今回は「サンデー毎日」に掲載された全国3,396高校の2022年大学合格実績を参考に、比較されがちな芝、巣鴨、本郷、攻玉社の4校の合格実績を考察してみました。
先ずは各校を簡単にご紹介します。
芝高校 【参考】中学受験偏差値(四谷大塚):59~63
浄土宗増上寺により設立された学校で、校訓「遵法自治」のもと、自由で伸びやかな校風を特徴としています。仏教主義に基づく豊かな人格の養成の場として位置付けられており、生徒の個性や自主性に重きが置かれています。卒業生には、村上隆男・サッポロHD相談役や写真家の篠山紀信氏がいます。
巣鴨高校 【参考】中学受験偏差値(四谷大塚):55~63
社会学者・遠藤隆吉氏に設立された私塾「巣園学舎」をルーツにもち、「硬教育」による英才教育を唱え、文武の鍛錬と人格陶冶を実践する教育を掲げています。言わずと知れた“ふんどし”での臨海学校や寒稽古をはじめとした心身の鍛錬を意識した行事は頼もしいです。卒業生には㈱光通信創業者・重田康光氏がいますね。(同社名は「会社四季報」でもよく拝見します笑)
本郷高校 【参考】中学受験偏差値(四谷大塚):58~63
高松松平家第12代当主である松平賴壽により開校された本郷中学校が前身。建学の精神「個性を尊重した教育を通して、国家有為の人材を育成する」のもと、文武両道の方針に基づき、自学自習を促すとともにクラブ活動を強く奨励しています。中学で9割超、高校では7割超の生徒がクラブ活動に所属しています。卒業生は多様ですが、私が崇敬する競泳の五輪チャンピオン・北島康介氏が卒業されています。
攻玉社高校 【参考】中学受験偏差値(四谷大塚):55~63
江戸幕府に士官していた近藤真琴氏が開設した蘭学塾に由来しています。明治5年(1872年)の学生頒布時においては、慶應義塾、同人社と並び「三大義塾」と称されていました。戦後は学力低迷で苦しんだ時期もあったようですが、教育改革が奏功して現在に至ります。開塾当時、海軍兵学校の予備校的な位置づけであったことから、卒業生には“軍神”として祀られる広瀬武夫氏や鈴木貫太郎・第42代内閣総理大臣らがいます。
さて、本題の合格実績に移りたいと思います。各校の卒業者数が最大84人の乖離があるため、今回は【合格者数】を【卒業者数】で除した数値で表を作成しました。
個別の数字は各々ご覧いただければと思いますが、ここではさらに「(1)国公立」「(2)早慶上理」「(3)MARCH」に分けて、その合格者数合計を卒業者数で除してみました。
(1)国公立
さて、国公立の合格率は1位:芝(29.4%)ということで、卒業生の約3割が国公立大学に満遍なく合格しているということで、総合力が高いです。2位:攻玉社(23.0%)は東大合格率では1番ですね。3位:本郷(20.9%)は東大を除く首都圏の国立大学合格実績には目を見張ります。
(2)早慶上理
続いて、早稲田、慶應義塾、上智、東京理科の最難関私大4校の合格実績を見てみます。1位:攻玉社(124.8%)は早慶合格率がそれぞれ一番です。2位:芝(117.1%)は4校の中で上智への進学率(16%)が非常に高いです。3位:本郷は東京理科の合格率が50%超で理系に強い学校ということが推察されます。
(3)MARCH
最後に、MARCHこと明治、青山学院、立教、中央、法政です。1位:攻玉社(117.6%)は明治、青山学院の合格率が高く、少しミーハーな感じはしますね。2位:芝(104.5%)は中央、法政が高く、弁護士志望の方も多いかもしれないです。3位:巣鴨(71.1%)は目立った数値はないのですが、バランスよく合格しているようです。
ということで、今回はよく比較される4校(芝、巣鴨、本郷、攻玉社)の2022年大学合格実績を少し考えてみました。是非、志望校選択の際の参考にしてみてください。