こんばんは。
“ちびぼうず”です。
「2月の勝者-絶対合格の教室- 17巻」が2023年2月に発売されましたね。
妻から「我が家は一段落しているから、購読しなくていいのでは?」と提起されましたが、やはり思い直して購入してしまいました。なぜかと言えば、同書14巻発売当時(2021年12月)、1月受験部分について我が子の時間軸と重なったこともあり、物語に出てくる児童を同士のように勝手に感じてしまったためでして。。。そこで、遅ればせながら、拝読した感想を投稿したいと思います。
なお、本書が、我が子の中学受験本番までに起こりうる出来事を予見させ、かつ“転ばぬ先の杖”になっておりました。挿絵の入った中学受験ノウハウ書のようなイメージでしょうか。これから中学受験を検討される皆様におかれては、ご子息・ご息女と重ねながら本書をご覧いただけるものと思います。
なお、ここから多少のネタバレありですので、ご留意ください。
さて、17巻の感想をザックリ述べると、“そんなことが起こっていたのか!!”でした。
まず今回は、中学校側の受験視点が紹介されていました。私立中学校は慈善団体ではないので、学校法人を運営するための経営基盤の確立が必要です。そのためには学校として、優秀な児童を試験・選抜し、教育・指導のうえ、大学進学等の実績を広く一般に顕示していかなければなりません。ただし、このサイクルを回すには、その分母となる受験生を集める必要があります。
この受験生集めについて、文化祭などの学校公開行事において、来校者に学校生活をロールプレイングさせる等のプル型戦略が中心だと、私は勝手に思っていました。しかし、本書では、中学校から塾に対するプッシュ型戦略が実施されているという実態が紹介されています。“中学受験業界、恐ろしや!”という感覚(笑)
ただし、本書にも記載されていましたが、「生徒たちの大事な人生がかかっている。」という中学校側の生徒に対する軸が無ければ成り立たないとも思いました。小手先のテクニックだけでは、受験生は“蜘蛛の子を散らす”ように他校へ流れてしまうでしょうから。。。現実にプッシュ型戦略が実施されているのであれば、中学校側がやるべきことをやったうえでの、+αの経営戦略だと期待しています。
次に、塾側の視点です。我が家は幸いにも、“バツ”が点くことなく中学受験を終えることができました。しかし、中学受験界隈では「受験生の7割が第一志望に受からない」と言われており、受験期間(2/1~2/5)の塾は修羅場だったのだろうと容易に想像できます。親は塾に対して、受験合格のための最大限の支援を求めています。とはいえ、塾の先生方も人間であり、合・不合の連絡が飛び交う中で気持ちを維持するのは並大抵ではないだろうと思います。作中でも、佐倉先生が体調を崩す姿が描写されていました。。。愚息の受験当時、雑談も含めて親身に話を聞いてくださった塾の先生方に改めて感謝したいと思いました。
最後に不合格になってしまった子ども達の視点ですが、ここは経験不足の親が語るフェーズではないと思いましたので、皆様ご自身で本書をご覧になってください。
はぁ、1年とは早いもので、齢を重ねるほどに時間感覚が速まっていきます。2/1早朝に頭痛薬を飲み、流れ出る鼻血を抑える私を尻目に、颯爽と受験会場に向かう我が子。「いつの間にか自立していくのだな」と、緊張でフラフラの私はそのように感じました。
次年度中学受験が封切されているものと思います。塾によっても進度が異なりますが、今の時期にしっかりと基礎固めをされてください。